源氏物語のあらすじ「雨夜の品定め」~箒木3~

前回までの「帚木」のお話しはこちらから

源氏物語のあらすじ「雨夜の品定め」~帚木1~

源氏物語のあらすじ「雨夜の品定め」~帚木2~

源氏物語「頭中将の恋」

 

すると頭中将が
「まったくそうですね。では次は私の馬鹿なお話しをいたしましょう」と話し始めました。

「実はひそかに気に入った方がいたのです。その方のもとへ通っているうちにだんだんと愛おしいと思えてきて、しょっちゅう行くわけではなかったけれど、ずっと関係は続いていたのです。

親しくなるにつれ、私のことを頼りにするようになりましたので、私がなかなか会いに行かないので、怒っていることもあるだろうに、久しぶりに会いにいっても文句も言わず、嬉しそうに出迎えてくれるのです。

その方は親もおらず、頼りにできる身内もいない様でしたので、私がこの方を愛して面倒をみてあげようと思ったものです。ですが、その方が大人しく何も言ってこないのをいいことに、私はついつい遊んだりしてその方のもとへは通わなかった時期がありました。

実はその間に、妻からその方へ嫌がらせがあったことを聞き入れました。あの方への気持ちはあったものの、私の方からは手紙すら出してもいなかったので、相当心細かったのか、女の方から手紙を送ってきたのです。

(手紙には撫子の花を添えてあり)

「私のことは忘れてしまっても、撫子の花は忘れずにいてくださいね」
(二人の間に子供ができており、撫子は子供のことである)

その手紙を見て、すぐにその女の家に行きました。いつものように出迎えてくれましたが、どことなく悲しげで涙も浮かべていました。そこで私は

「どの花よりもあなたは美しい」と歌によみ、その日は二人の間にできた娘の方よりも出来るだけ母親の方に優しく接しました。

それからしばらくしてまた通わずにいますと、その方は跡形もなく姿を消してしまったのです。

もっと私に、『行かないで』とか、『もっと会いに来て』と伝えてくれれば、今でも関係は続いていただろうに。私との間に出来た娘にも、会いたいのに行方しれずで会う事もできない

あの女は私がよそで遊んでいたり、なかなか会いにこなくても平気よ。というような性格の女なのだと思っていたのに、実は平気なふりをしていたなんて、これは片思いのようなものです。

何も言わず急にいなくなるなんて、これでは関係は続けることはできないではないですか。忘れ難い方ではありますが、あまりにも頼りなくてずっと生涯を共にする相手にはなり得ません。

きっと、その(左馬頭が好きになった)嫉妬深い女浮気っぽい女も、今でもなお忘れ難い人ではあるけれど、実際、結婚してしまったら、やっぱり不満に感じるのだと思いますよ。本当に完璧な女の人なんていないのですね。」

 

そういって頭中将は次に藤式部丞(とうしきぶのじょう)が話をするように促した。


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藤式部丞(とうしきぶのじょう)の恋

「私のような下の者が皆様にお聞かせするようなお話しはございませんが・・・。それでは私がまだ文章生(もんじょうのしょう)の頃のお話しを致します。

 

私はその頃、学んでいる先生の娘と親しくなったのです。この方はとにかく才女で仮名も使わずに漢文で手紙を書きなんでも知っているので話をするだけで私も知識が豊富になり、様々なことを教えてもらい勉強になりました。

ただ、確かに非常に優れたお方なのですが、・・・どうでしょう。あの方のそばにいると自分はダメな男だという気持ちになり一緒にいて気が休まりません。」

やはり結婚するなら、才能を見せびらかさず思慮深く妻である自分が認められることよりも夫のことを思いやれる落ち着いた女性がいいですね。

そんな話をしながら夜をお過ごしになられました。(これを雨夜の品定めといいます)

光源氏は話を聞きながらも藤壺の女御のことを考えていました。あの方だけは欠点もなく本当に素晴らしい理想の女性だ・・・。

感想

男の人って、ちゃんと伝えないと全然気づかない生き物なんだな。と再認識いたしましたよ・・・。

>>>>あの女は私がよそで遊んでいたり、なかなか会いにこなくても平気よ。というような性格の女なのだと思っていたのに・・・

えー!!そんな女いるのかあ??

なんで気づかないんだ?

って感じなのですが。本気でそういう女だと思っていたのでしょうね。妻がいる方を好きになったのだから、「会いに来てほしい」とか「もっとこうして欲しい」というようなことを相手に伝えて頭中将のことを煩わせてはいけない。と考えていたのがわからないのでしょうか。

と思いますが、たぶん言わないとわからないし、そうやって我慢される方がもっと嫌でしょうね。

男性は、自分の存在が女性にとって喜びであって欲しい。と望んでいるだけなのかもしれません。

女性のみなさん、夫や彼氏に会った時は、喜んで、わがままも可愛らしく言いましょう・・・(;´Д`)

さて、次は宮中の宿直中のメンズトークも終わり、源氏の君が空蝉と出会う話へと続きます。

源氏物語のあらすじ「雨夜の品定めから空蝉との出会い」~帚木4~


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