源氏物語のあらすじ~若紫2~

病気を治すために北山まで行者に会いに行った光源氏。そこで美しく可愛らしい女の子(若紫)に出会います。

若紫が藤壺の女御の姪だと知ってますます愛おしく、手元においておきたい気持ちを抑えることはできません。姫のおばあ様である尼君に何度かお願いするも、姫君を連れていくことを許してはくれませんでした。

それから光源氏の病気もよくなりましたので、都へ戻ることになります。都では帝が心配をしています。大勢の人が都から光源氏のために駆け付けてきました。

今回は、光源氏が都へ戻ってきてからのお話しです。

前回のお話しはコチラです
源氏物語のあらすじ~若紫1~

都に戻った光源氏、葵の上のもとへ

都に戻りますと、すぐに帝に挨拶と報告をいたしました。それから左大臣が家に来るように勧めるので、妻である左大臣家の葵の上のもとに行かれました。

葵の上はやはり、すぐには光源氏のもとには出てきません。左大臣(葵の上の父)が言って、ようやく出てこられました。光源氏は、北山でのことを話したりしましたが、葵の上は愛想がなく、話が続きません。

「病気のことはどうだったか?とか優しい態度も見せてほしいものだ」と光源氏は訴えます。

葵の上がちっとも心を開いてくれないので、仕方なく寝所に入って、別の女のことを考えていました(頭の中は女のことで一杯!?)

それから、何度か北山のあの女の子と尼君や僧都にも手紙を送り、何とか女の子を引き取らせて欲しい。私の気持ちは真剣なのだと伝えたけれど、やはり返事は「まだ幼すぎますので・・・」ということでした。

藤壺の女御と会う

そうしているうちに、藤壺の女御が体の調子を悪くされ、里に戻ることになりました。

このようなチャンスはもう二度とない!!(いつもは宮中にいて帝が離さないので)

と光源氏は、藤壺の女御のお付きの女房である王命婦(おうみょうぶ)に二人で会えるように何度も何度も頼んだのです。

とうとう、王命婦(おうみょうぶ)はこっそりと光源氏を藤壺の女御の御帳台まで引き入れてくれました。

光源氏はやっと会えたにも関わらず、嬉しさ反面、長くは一緒に居られない二人を思って悲しさがこみ上げてきます。

藤壺の女御の方はというと、過去に関係をもってしまったが、もう二度と過ちは犯さない。と心に決めていたのに、またしても流されてしまって、情けなく思っておられます。

それでも、慣れ慣れしいでもなく、冷たくするでもなく、奥ゆかしくて優しく接してくれる藤壺の女御のことを、本当に欠点のない最高の女性だと光源氏は感じずにはいられないのでした。


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藤壺の女御の懐妊

その後、藤壺の女御はどうやら妊娠してしまったようです。藤壺の女御ははっきりと思い当たることもあって、父親は光源氏だとわかりました。

しかし、光源氏の子供だとは誰にも告げないで帝に懐妊したことをお伝えしました。帝は自分の子供を妊娠したのだと、とても喜んでくれましたが、それが辛くて、恐ろしくて、悩み苦しむのでした。

光源氏の方も藤壺の女御が妊娠したことを聞いて、まさか自分の子供ではないだろうか・・・と思い悩みます。藤壺の女御に手紙を送っても、全く返事ももらえません。

もう本当に恋しくて辛いのだけれど、それと同時に犯した罪に恐れて沈み込んでしまいました。

そうこうしている間に、あの北山で出会った尼君が亡くなったとの知らせを聞きました。そして、姫(若紫)は父親の兵部卿の宮が引きとることになったのです。

光源氏に仕える惟光(これみつ)が姫の邸に様子を見に行きますと、女房達がバタバタと忙しく引っ越しの準備をしているようです。聞くと、明日に父親の兵部卿の宮が迎えに来てくれるとの事でした。

惟光(これみつ)が光源氏に報告いたしますと、光源氏は兵部卿の宮の元へ姫が行ってしまうと、これから先、姫を連れ出すのは難しい。世間にも幼女を連れ去ったと噂が立っても困りものなので、「明け方に兵部卿の宮よりも先に邸に行って、姫を引き取りに行こう。」

と惟光(これみつ)に命じられた。

若紫を連れ去った光源氏

どうしよう。こんなことが世間にも、兵部卿の宮にもばれたりしたら、ばつが悪い・・・。けれど、今行かないと今後連れ出すことは、無理だと感じる。やっぱりあの時に、と思うだろうから、やはり今行こう。

光源氏は姫の邸に行き、まだ眠っている姫の御帳台の中ですっと入り、姫を抱き上げました。目を覚ました姫に優しい言葉をかけてやりながら、そのまま車に入りました。

姫に仕えていた少納言(しょうなごん)はうろたえてしまって、困るからと光源氏に申し上げても「とにかく一人ついてきなさい」と言われたので、もう止めることもできない、と諦めて仕方なくついていくことにしました。

姫も怖くて泣いています。

二条院に着くと、姫を西の対に連れていき部屋を整えて眠れるように用意をさせました。姫は怖がって、こらえきれず泣きながら寝ています。

ようやく外が明るくなってきたころ、光源氏は優しくお話ししたり、一緒に遊んであげますと、だんだんと姫も打ち解けてきて、笑顔も見せ始めました。

その姿が本当に可愛らしくて、姫が寂しい思いをされないように2~3日はずっとかかりきりで、話相手をされていました。

一方、兵部卿の宮が姫の邸に迎えにいった時にはすでに、姫はいなくなっていました。

女房達は口止めされていたので、「少納言(しょうなごん)が行方も言わずに連れていきました」と兵部卿の宮に伝えました。

姫は妾の子供でしたから、連れて帰っても正妻の子供達の中で暮らして辛い思いをするだろうと、少納言(しょうなごん)が姫を隠してしまったのだろう。と兵部卿の宮は諦めて帰っていってしまいました。

それから姫はというと、二条院の暮らしや光源氏にすっかり打ち解けていかれました。むしろすっかり心を許して光源氏に甘えたり、あどけなくお話ししたり、一緒に寝起きしたりするのでした。

(若紫おわり)

感想

この若紫のお話しには、二つの事件が起こります。

  • 一つ目は藤壺の女御が光源氏の子供を妊娠してしまうこと。
  • 二つ目は若紫を強引に引き取ってしまうこと。

若紫との出会いから、二条院に連れ帰るという話だけかと思ったら、なんとその間にも重大な出来事をサクッといれてくるあたり。読者を飽きさせませんね!!

一人の女性を愛して愛して、妊娠したという事実を知ったと同時に、若紫を連れ帰る。というのは、一人の男性がそんなに器用にできるものなのか?とも思えます。

殿上人は常人の考えることとは違うのか、はたまた紫式部の思うように描きたいがために、源氏を動かしているのか・・・。

一見、帚木(ははきぎ)のように男性目線で語るところはあるものの、源氏物語は、光源氏が主人公ではないように私は感じています。

それぞれのパートで各女性達が主人公を務めているように感じます。それぞれの女性の立場から読み手がその女性の立場を味わいながら物語を楽しむのです。ですから、光源氏には都合のいいように動いてもらわねばなりません。

ということから、ちょっと光源氏に矛盾が出てくるのかなあとも思ったりもしています。

ということで、今回の「若紫」はこれにて終わりでございます(^^♪


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